ココバナ:呉服の柴宗 河原専務

ルーコ 井上美穂

2009年01月25日 11:46

先日、ラジオでブーログ---地元企業のトップ、ココだけ話「ココバナ」収録で、
呉服の柴宗 河原専務にインタビューさせていただきました。
(1月26日月曜から30日 金曜まで平日毎朝7:55〜4分間、
エフエムとよた 78.6MHzで放送です)

柴宗さんが、永く続き、そして発展しているのは、
単に、いろいろを新しく、ということでなく、創業以来守り続けている大切なことと、
一方、時代に応じて大きく変化させてきたことがあり、
それが、柴宗さんがいつの時代もお客様に喜ばれている理由なんだと思いました。
永く続くお店、企業をつくりたい、とは経営者の誰しもが願うことだと思います。
非常に勉強になるお話をいただきました。
また、消費者の立場からも、振袖にまつわる知らなかったいろいろを
お聴きでき、とても興味深かったです。


以下、河原専務のお話から--------------------------------------

呉服屋の3代目として生まれ、大学卒業後、他の呉服屋で修行をして
昭和58年から、家業を継ぎました。
それが、着物の道に入った経緯です。
創業は昭和2年で、現在創業82年です。



着物は、昔はみんなが着ていましたが、今は冠婚葬祭のみになりつつあります。
呉服店の中では、お客様に必要なものを提案できるお店が生き残っています。

柴宗では振袖のオリジナルカタログを自分達で作成しています。
商圏の重ならない同業他社が集まり5~6月から京都に何度も足を運び、
柄を選ぶところからカタログの制作に携わっています。
その会全体で振袖の柄をオリジナルで作成したり、
おかみさんたちで帯や小物のコーディネートをして、持ち寄り、
撮影に関する意見を出し合いながら進めていきます。

会の中の勉強会で、いろいろ学びました。
その中で、振袖に関してレンタルか購入かを選べるように、
1つの着物に価格を2つ並べて表示するという考え方も学びました。
昔の呉服屋は「買ってください」というスタイルでしたが、
時代が変わり、“手入れができない”“保存ができない”などの
お客様の声がでてきて、レンタルの価格も表示することを
思い切ってやってみました。
その結果、レンタルか、購入か迷っているお客様もご来店いただけるようになりました。
呉服屋の敷居の高さも取り払いたかったということもあり、やってみたのですが、
お店のグレードが下がることもなくよかったです。

カタログの中で、「お母さんの着物をもう一度着よう」という
提案のコーナーがあります。
自分が昔講入した振袖を、お嬢さんに成人式で着せたいという
お客様からのご要望で、小物を変えることによって時代の変化に対応し、
自信を持って成人式に行っていただけるような提案もしています。
寸法、色直し、洗い張り、染み抜きも承っています。

オリジナルの振袖の使い方、着方の提案ができるようになって、
それに取り組む以前に比べ、販売数は6倍に伸びています。
全国的にも珍しい例で注目されるようになりました。

昔から守っていることは、販売の時期などによって、
お客様へのサービスや価格に差をつけないこと。
これをとても大切にしています。

この仕事をしていて嬉しいのは、成人式で着付けの終わったお嬢様を
迎えにいらっしゃったお父様の笑顔が見られたときや、
成人式のお礼を言われたときですね。
家族と同じ気持ちで振袖を選んでいるから楽しみであり、幸せです。

地元に根ざしている強みと言うのは、全国チェーン店と老舗料亭の違いだと思います。
例えばうなぎを食べに行くときチェーン店に行くより老舗を選ぶ人も多いと思います。
個人の店なので着物の柄を見てお客さんの顔が浮かぶくらいに、
心のつながりを大切にしています。

今後は豊田で成人式の振袖の占有率を上げて1番のお店になっていきたいです。
お客様から戴いた声をカタログに反映するようにしています。
おかげで19歳の女の子の好みが分かるようになり、
話ができるようになってきました。


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「19歳の女の子の好みが分かる」のあとに、
急に私の知らないコトバがいっぱい・・・・(^^;
エフエムとよたのディレクターさんも驚いていました。
さすがです。


放送をお楽しみに☆

柴宗 河原専務 ココバナは、
1/26(月)から、30(金)まで
エフエムとよたで放送されます
朝7:55〜7:59、78.6MHz です。

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